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がん保険は必要?不要?FPが教える判断基準と選び方








がん保険は必要?不要?FPが教える判断基準と選び方



こんにちは、FP2級・防災士のあやのです。保険会社に8年勤務した経験を持つ独立FPです。

「がん保険って本当に必要なの?」「高額療養費制度があるから、がん保険はいらないんじゃない?」——こうした疑問は、私がFP相談で最も多く受ける質問の一つです。

結論から言うと、がん保険が必要かどうかは、あなたの経済状況やライフスタイルによって異なります

この記事では、がんの罹患率や治療費の実態データをもとに、がん保険が「必要な人」と「不要な人」の判断基準を明確にお伝えします。


この記事でわかること

  • がんの罹患率と治療費のリアルなデータ
  • 高額療養費制度の限界
  • がん保険が必要な人・不要な人の明確な基準
  • 失敗しないがん保険の選び方



目次

データで見る|がんの罹患率はどれくらい?

まず、がんがどれくらい身近な病気なのかをデータで確認しましょう。

日本人の生涯がん罹患率

国立がん研究センターの統計によると、日本人が一生のうちにがんと診断される確率は以下の通りです。

  • 男性:約65%(2人に1人以上)
  • 女性:約51%(2人に1人)


年齢別のがん罹患率

  • 20代:極めて低い(10万人あたり数十人程度)
  • 30代:徐々に増加(特に女性は子宮頸がん・乳がん)
  • 40代:急上昇の始まり(10万人あたり数百人)
  • 50代:さらに上昇(男性は胃がん・肺がん・大腸がんが増加)
  • 60代以降:罹患率が急激に高まる

注目すべきは、40代から罹患率が急上昇するという点です。つまり、働き盛りの年代でがんと診断される可能性が十分にあるのです。

主ながんの部位別罹患率

  • 男性:前立腺がん(1位)、胃がん、大腸がん、肺がん、肝臓がん
  • 女性:乳がん(1位)、大腸がん、肺がん、胃がん、子宮がん

特に女性の乳がんは30代後半から増え始めるため、若い世代でも他人事ではありません。



がんの治療費はいくらかかる?リアルな金額を公開

がんの治療費は、がんの種類やステージ、治療法によって大きく異なります。ここでは、実際にかかる費用の目安をお伝えします。

がんの医療費(公的保険適用後の自己負担額)

公的医療保険の3割負担を適用した後の自己負担額の目安は以下の通りです。

  • 胃がん(初期):約20万〜30万円
  • 大腸がん:約20万〜40万円
  • 乳がん:約30万〜50万円
  • 肺がん:約30万〜60万円
  • 抗がん剤治療(年間):約40万〜100万円


医療費以外にかかる「隠れた費用」

がん治療では、医療費以外にも以下のような出費が発生します。これらは高額療養費制度の対象外です。

  • 差額ベッド代:個室の場合1日5,000〜30,000円
  • 通院交通費:月数千円〜数万円(遠方の場合はさらに高額)
  • 食事代:入院中1食460円の自己負担
  • ウィッグ代:抗がん剤治療で脱毛した場合、3万〜30万円
  • 先進医療費:陽子線治療は約300万円(全額自己負担)
  • 収入の減少:休職・退職による収入減が最大の経済的打撃


がん治療の経済的影響データ

がん患者の約3割が治療開始後に離職しているというデータがあります(厚生労働省調べ)。また、治療後も元の収入に戻れないケースも少なくありません。

  • がん患者の約34%が離職(依願退職・解雇含む)
  • 収入が2割以上減少した人は約45%
  • 治療期間は平均1〜3年(がんの種類による)

つまり、がんの経済的リスクは「治療費そのもの」よりも「収入の減少」の方が大きいのです。



高額療養費制度があれば安心?その限界を知ろう

「高額療養費制度があるから、がん保険はいらない」という意見をよく聞きます。確かに優れた制度ですが、万能ではありません

高額療養費制度の仕組み

高額療養費制度とは、1ヶ月の医療費の自己負担額が上限を超えた場合に、超過分が払い戻される制度です。

自己負担限度額の目安(70歳未満):

  • 年収約370万円以下:月57,600円
  • 年収約370万〜770万円:月約80,100円+α
  • 年収約770万〜1,160万円:月約167,400円+α
  • 年収約1,160万円超:月252,600円+α

高額療養費制度の限界

以下の費用は高額療養費制度の対象外です。

  • 差額ベッド代(個室代)
  • 先進医療費(陽子線治療・重粒子線治療など)
  • 入院時の食事代
  • 通院交通費
  • ウィッグ・補正下着などのケア用品
  • 収入の減少分

さらに、高額療養費制度は月ごとの上限です。例えば月をまたいで入院した場合、それぞれの月で上限額まで支払う必要があります。


【年収500万円のBさんが大腸がんで治療した場合】

  • 手術+入院(2週間):自己負担約8万円(高額療養費適用後)
  • 差額ベッド代:1日8,000円 × 14日 = 約11万円
  • 抗がん剤治療(6ヶ月間通院):自己負担月約8万円 × 6ヶ月 = 約48万円
  • 通院交通費:月5,000円 × 6ヶ月 = 約3万円
  • 休職による収入減:月収の3割減 × 6ヶ月 = 約75万円

合計:約145万円(うち高額療養費制度で軽減されるのは一部のみ)



がん保険が必要な人・不要な人の判断基準

ここからは、がん保険の要否を判断するための明確な基準をお伝えします。

がん保険が必要な人

  • 貯蓄が200万円以下の方:がん治療の経済的リスクに耐えられない
  • 自営業・フリーランスの方:傷病手当金がなく、収入が途絶えるリスクが高い
  • 住宅ローンを抱えている方:収入減少時にローン返済が大きな負担に
  • 家族にがんの既往歴がある方:遺伝的リスクが高い可能性
  • 小さな子どもがいる方:治療中も養育費・教育費が必要
  • 先進医療を受けたい方:全額自己負担になるため保険で備えたい

がん保険が不要(優先度が低い)な人

  • 十分な貯蓄がある方(目安:500万円以上の余裕資金)
  • 会社の福利厚生が充実している方(企業のがん保障・休職制度が手厚い)
  • すでに医療保険で十分な保障がある方
  • 高齢で保険料が高額になる方(その分貯蓄に回す方が合理的な場合も)




失敗しない!がん保険の選び方5つのポイント

ポイント①:診断一時金を重視する

がんと診断された時に一括で受け取れる「診断一時金」は最も重要な保障です。金額は100万〜200万円が主流。使い道が自由なので、治療費だけでなく収入の減少分をカバーできます。

チェックポイント:

  • 複数回受け取れるか(1回限りか、2年に1回など)
  • 上皮内新生物(初期がん)でも支払われるか
  • 受取条件(診断確定のみか、入院が必要か)

ポイント②:通院保障の充実度

近年のがん治療は入院から通院へシフトしています。平均入院日数はこの20年で約半分に減少。一方、抗がん剤治療や放射線治療は通院で行うケースが増えています。

そのため、通院保障が充実しているかどうかが重要です。特に抗がん剤治療特約や放射線治療特約がある商品を検討しましょう。

ポイント③:先進医療特約は必須

陽子線治療や重粒子線治療は1回300万円前後と高額ですが、公的保険の対象外です。先進医療特約を付ければ、技術料を実費でカバーできます。月額100〜200円程度の上乗せで付けられるので、必ず付けましょう。

ポイント④:上皮内新生物の保障範囲

上皮内新生物(上皮内がん)は、がんの初期段階で転移リスクが低い状態です。商品によって保障対象か対象外かが異なります。

  • 保障される商品:初期がんでも給付金を受け取れる
  • 保障されない/減額される商品:進行がんのみが対象

早期発見の技術が進んだ今、上皮内新生物も保障対象の商品を選ぶのがおすすめです。

ポイント⑤:保険料と保障のバランス

がん保険の月額保険料の目安は以下の通りです。

  • 20代:月1,000〜2,000円
  • 30代:月1,500〜3,000円
  • 40代:月2,500〜5,000円
  • 50代:月4,000〜8,000円

若いうちに加入するほど保険料が安いので、必要性を感じたら早めの加入がお得です。




がん保険に関するよくある質問

Q. がん保険は本当に必要ですか?

A. 貯蓄が少ない方、自営業・フリーランスの方、家族にがんの既往歴がある方には加入をおすすめします。一方、十分な貯蓄がある方や、会社の福利厚生が充実している方は不要な場合もあります。ご自身の経済状況とリスク許容度を基準に判断しましょう。

Q. がんの治療費は実際いくらかかる?

A. がんの種類やステージにより異なりますが、自己負担額は年間20万〜100万円程度が一般的です。高額療養費制度を利用すれば月の上限が約8万円(一般的な所得の場合)ですが、通院交通費や差額ベッド代、先進医療費は対象外です。治療費以外の出費も含めると100万〜200万円は見ておくべきです。

Q. 高額療養費制度があればがん保険はいらない?

A. 高額療養費制度だけでは不十分な場合があります。対象外の費用(差額ベッド代・先進医療・食事代・交通費)や、治療中の収入減少分はカバーされません。特に自営業の方は傷病手当金もないため、がん保険の検討をおすすめします。

Q. がん保険は何歳から入るべき?

A. 20代〜30代前半のうちに加入するのがおすすめです。若いほど保険料が安く、健康な状態で加入しやすいためです。がんの罹患率は40代から急上昇するため、その前に備えておくのが理想的です。30代で加入すれば月2,000円前後で充実した保障が得られます。

Q. がん保険を選ぶときのポイントは?

A. ①診断一時金の有無と金額、②通院保障の充実度、③先進医療特約の有無、④上皮内新生物(初期がん)の保障範囲、⑤保険料と保障のバランスの5点をチェックしましょう。特に近年はがん治療が通院メインに移行しているため、通院保障の充実度が重要です。



まとめ|がん保険の要否は「自分の経済状況」で判断しよう


この記事のまとめ

  • 日本人の2人に1人ががんになる:40代から罹患率が急上昇
  • 治療費の自己負担は年間20万〜100万円:さらに収入減少のリスクも
  • 高額療養費制度は万能ではない:対象外の費用が多い
  • 貯蓄が少ない方・自営業の方は加入推奨
  • 診断一時金・通院保障・先進医療特約を重視して選ぶ

がん保険の必要性は、あなたの「経済的な体力」によって変わります。大切なのは、「もしがんになったら、経済的にどれくらい耐えられるか」を冷静に考えること。

判断に迷ったら、FPへの無料相談を活用してみてください。客観的な視点から、あなたに合った保障プランを提案してもらえますよ。


あなたの「もしも」に、最適な備えが見つかりますように。


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